煮物やけんちん汁など、和食の定番食材でもある里芋。
日本では稲作以前の古い時代から栽培されてきたお馴染みの根菜です。
親イモから、子イモ、そして孫イモと、次々にイモができることから、子孫繁栄を象徴する縁起のよい食べものとしても知られていますね。
栽培期間はやや長いですが、秋にどっさりと収穫でき、長期保存ができるのも里芋の嬉しいところ。
そんな里芋の栽培ですが、土を乾燥してしまったり、芽かきをしないでいると、子イモが大きくならず収穫量も減ってしまいます。
しかし、ある対策をおこなえば、子イモの生長を促してあげることができるので、初心者のあなたでも上手に美味しい里芋を作ることができますので紹介していきますね。
そこで、里芋の育て方と栽培のコツを
- 里芋栽培の特徴
- 水やりと芽かきについて
- おすすめの品種
- 植え付け~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
しっかりとポイントをおさえれば、作業自体は難しくない里芋の栽培。
ぜひチャレンジしてみてください。
里芋の栽培の特徴とコツ
里芋の栽培の特徴
里芋の栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★★☆☆☆
分類:サトイモ科
植え付け時期:4月上旬~5月中旬
収穫時期:10月中旬~11月中旬
発芽適温:25~30℃
生育適温:25~30℃
好適土壌pH:6.0~6.5
連作障害:連作不可。4~5年あける。
【栽培のコツ1】乾燥に弱いのでこまめに水やりをする!
里芋は高温を好みますが、乾燥には弱いので保水力のある畑での栽培が向いています。
マルチシートや敷きワラなどで土が乾かないように工夫し、夏の乾燥時期には水やりを欠かさないようにしましょう。
乾燥を防ぐことで収穫量のUPも期待できますよ。
【栽培のコツ2】芽かきをして収穫量UP!
里芋は、種イモから出た芽が親イモになり、その上に子イモの芽、孫イモの芽が出ていきます。
子イモの芽が出たら、芽かきをするか、わき芽を倒して土をかぶせておくなどして、子イモの生長を促すことができます。
里芋のおすすめの植え付け時期は4月上旬~5月中旬
栽培する地域や品種によって異なりますが、 4月上旬~5月中旬を目安に植え付けをします。
- 寒冷地(東北等) :5月上旬~6月上旬
- 中間地(関東等) :4月上旬~5月中旬
- 温暖地(四国・九州等):3月下旬~4月下旬
里芋のおすすめの品種はセレベス、土垂、八頭
里芋には主に親イモを食べる種類、子イモを食べる種類、どちらも食べる種類があります。
どれも同じように育てられるので、ここでは味の特徴をメインにそれぞれの種類から一つずつ紹介します。
セレベス
親イモ、子イモの両方を食べる品種です。
里芋特有のヌメリが少なく、ほっくりとした食感が特徴です。
土垂(どだれ)
関東地方で多く栽培され、主に子イモを食べる品種です。
やわらかい肉質でねばりが強く、煮崩れしにくいのが特徴です。
八頭(やつがしら)
子イモが分かれず、親イモと一緒にひとつの塊となって生長します。
人の頭(トップ)になるようにとの意味も込めて、縁起のよい食べものとしてお正月料理にもよく使われます。
肉質がしっかりとしていてホクホクした食感です。
[quads id=2]
里芋の育て方と栽培のポイント
手順1.1週間前に土作りをしよう!苦土石灰はなくてもOK
里芋は酸性の土にも強いので、苦土石灰をまかなくても問題ありません。
- 植え付けの1週間前に堆肥と元肥を施し、深さ30cmまで土をよく耕しておきます。
土の塊はよくほぐし、石などは取り除いておくとよいでしょう。 - 堆肥と元肥は、1㎡あたり堆肥2kg、化学肥料50~100gが目安です。
- 土をよく耕した後は、幅60~70cm、高さ10cmの畝を立てます。
里芋の栽培には保水力のある土が向いていますが、あまり水はけが悪い場合は病気が出やすくなってしまいます。
水が溜まってしまう畑では、畝を高めに立てて排水性を良くするとよいでしょう。
手順2.深さ10cmに種芋を植え付けよう!
種イモはホームセンターなどで販売されています。
また、前年に収穫し貯蔵しておいたイモがあれば、種イモにすることができます。
親イモ、子イモ、どちらも種イモとして使うことができますが、親イモは貯蔵養分も多く、次の親イモが早く育ち、子イモ、孫イモのつきも良くなります。
植え付けの手順
- 畝の中央に深さ10cmの植え穴を掘ります。植え穴の間隔は、50~60cmくらいにします。
- 植え穴の中に、芽を上にした状態で種イモを置いていきます。
- 土をかぶせたら、土の表面を軽く手で押さえ、水やりをします。
マルチシートは敷かなくてもよいですが、地温を上げて芽が出るのを早めるのに役立ちます。
マルチシートを敷いて栽培する場合、種イモから芽が出てマルチシートを持ち上げるようになったら、シートに切り込みを入れ、芽を外に出してあげましょう。
種イモはふっくらと形が整っていて、芽が出始めているものを選ぶとよいでしょう。
畑に直植えする方法のほか、芽出しさせてから植え付ける方法もあります。
地温が上がらないうちは、そのまま植え付けてもなかなか発芽してくれないこともあります。
そんなときは、プランターやポットに種イモを植え、ビニールをかぶせるなどして保温しながら芽出しさせるとよいでしょう。
初期生長が早まり、イモの太りがよくなったり、イモの生長が揃うという利点があります。
手順3.こまめに水やりをしよう!
里芋は水分を好む野菜なので、特に夏の乾燥時期にはたっぷりと水を与えることがポイントです。
一度カラカラに乾燥してしまうと、回復が難しいので注意してくださいね。
また、マルチシートを敷いたり、根元にワラや刈草を敷いておくことで、土の乾燥を防ぐことができます。
手順4.【追肥①・土寄せ①】5月下旬におこなう
里芋は暗い場所で肥大しますが、子イモは親イモの上に、孫イモは子イモの上に芽がつくので、どんどんイモのできる位置が浅くなっていきます。
そのため、土寄せをしてイモを土の中から出ないようにしてあげる必要があります。
ただし、一度に多くの土をかぶせると酸素不足になってしまうので、土寄せは3回に分けて行います。
1回目の追肥と土寄せは、本葉が勢いよく伸び始める5月下旬頃に行います。
- 株と株の間に肥料をまき、肥料を埋めるように土を耕します。
- その後、株元にしっかり土を寄せてください。
- 肥料の量の目安は、1㎡あたり30~50gです。
手順5.【追肥②・土寄せ②】7月中旬におこなう
7月中旬に、2回目の追肥と土寄せを行います。
手順は1回目と同じです。
手順6.【土寄せ③】8月中旬におこなう
3回目の土寄せは8月中旬を目処に行います。
子イモや孫イモが大きく生長しはじめる時期です。
土寄せが不十分だと茎葉ばかり生長しイモの肥大が悪くなるので、しっかりと土寄せしましょう。
里芋は光に当たると緑色に変色します。
ジャガイモのような毒素はないので食べることはできますが、味にえぐみが出てしまいます。
光に当たらないようにするにも株元への土寄せは忘れずに行ってください。
手順7.わき芽がのびたらこまめに芽かきしよう!
わき芽(株のまわりに出る子イモの芽)は、そのままにしておくと子イモや孫イモの生長の妨げになります。
そのため、こまめにかき取ること(芽かき)がポイントです。
わき芽は、かき取るほか、土寄せのときに土に埋めてしまってもかまいません。
里芋の収穫時期と収穫方法
里芋の収穫時期
里芋の収穫時期は、栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) :10月上旬~11月上旬
- 中間地(関東等) :10月中旬~11月中旬
- 温暖地(四国・九州等):9月下旬~11月下旬
霜が降りる前に収穫しよう!
子イモが十分に肥大し、茎が枯れ始める頃から収穫できます。
包丁などで根元から葉を切り落として、イモを傷付けないように注意しながら、スコップで掘り上げます。
また、里芋は寒さに弱いので、 収穫は霜が降りる前に終わらせるようにしましょう。
収穫後の里芋の保存
収穫した里芋は、新聞紙に包んだり、ダンボールに入れて常温で保存します。
低温に弱く、低温障害をおこすと早く傷んでしまうので、冷蔵庫には入れないようにしましょう。
また、土をすべて洗い流してから保存すると乾燥して味が落ちてしまうので、土がついたまま保存するようにします。
たくさん収穫できた場合は、土の中で保存することができます。
60cmほど掘った穴にもみ殻を敷き詰め、子イモがついたまま株ごと下向きに置きます。

もみ殻をかぶせ、土で覆い、雨が流れこまないようにビニールシートなどを被せておきます。

このような方法で翌春まで里芋を保存することができ、次の種イモとしても利用することができます。
ただし、病気が出た株のイモは翌年の種イモには使わないようにしてください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「里芋の育て方!水やり・肥料・芽かきなど栽培のポイント」を紹介してきました。
乾燥に注意し、芽かきと土寄せをしながら育てていけば、秋にはコロコロとした里芋をたくさん収穫できますよ。
ぜひ里芋の栽培にチャレンジしてみてくださいね。
【植え付け時期】
栽培する地域によってかわります。
- 寒冷地(東北等) :5月上旬~6月上旬
- 中間地(関東等) :4月上旬~5月中旬
- 温暖地(四国・九州等):3月下旬~4月下旬
【土作り】
堆肥と元肥を入れて耕し、畝をつくる。
【植え付け】
深さ10cm、株間40~50cmの植え穴をほり種イモをおく
土をかぶせたっぷりと水をあたえる。
【水やり】
乾燥に弱いので、特に夏の暑さが厳しい時期はしっかりと水やりをする。
【土寄せ】
土寄せは3回おこなう
- 5月下旬に1回目
- 7月中旬に2回目
- 8月中旬に3回目
株元に土を寄せ、イモが生長するスペースを作ります。
【肥料】
1回目と2回目の土寄せのタイミングにあわせ、追肥をおこなう。
【芽かき】
子イモから出る芽はこまめに芽かきし、子イモや孫イモの生長をうながす。
【収穫】
茎が枯れ始めるころから収穫のサイン。
霜が下り始める前に終わらせること。
【収穫時期】
栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) :10月上旬~11月上旬
- 中間地(関東等) :10月中旬~11月中旬
- 温暖地(四国・九州等):9月下旬~11月下旬
【保存方法】
土は洗い流さず、新聞紙に包むかダンボールに入れて常温保存する。
たくさん収穫できたときは、株のまま土の中に埋めておけば、翌春まで保存することができる。