じゃがいもは、初心者にも育てやすく、一年中色々なお料理に使え、保存も長くできる野菜です。
おやつにはポテトフライやじゃがバターなど手軽に作れるので、お子様は大喜びです。
そんなじゃがいもの栽培ですが、土づくりの方法や土の寄せ方をまちがえてしまうと成長がわるくなりますし、ホクホクのおイモになりません。
しかし、ある対策をおこなえば、沢山の大きなイモを実らせ、初心者のあなたでも上手にじゃがいもを作ることができますので紹介していきますね。
そこで、じゃがいもの育て方と栽培のコツを
- じゃがいもの栽培の特徴
- 勢いのある芽を出させるコツ
- 土づくり・土寄せの注意点
- おすすめの品種
- 植え付け~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
じゃがいもの栽培の特徴とコツ
じゃがいもの栽培の特徴
じゃがいもの栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★☆☆☆☆
分類:ナス科
種まき時期:3月中旬~5月中旬(春まき)8月中旬~9月中旬(秋まき)
収穫時期:7月中旬~9月下旬(春まき)11月中旬~12月下旬(秋まき)
発芽適温:18~20℃
生育適温:15~20℃
好適土壌pH:5.5~6.0
連作障害:連作不可。2~3年あけましょう。
【栽培のコツ】勢いのある芽だけ出るように植え付けましょう!
通常、じゃがいもの植え付けは、種芋から芽がでている方を上に向けて置きます。
しかし、この方法では弱い芽を含めて全ての芽が地表に出てきます。
この状態のままだと、小さなイモばかりできてしまいます。
それを防ぐために、芽を摘む「芽かき」をおこないますが、手間のかかる作業です。
ここでは、芽がでている方を下側に植え付ける方法を紹介します。
この方法で、植え付ければ弱い芽は伸びず、勢いのある芽しか地表に出てきません。
余計な芽かきをおこなわずに、強い芽だけでスクスクと育つことができます。
じゃがいものおすすめの種まき時期は、3月中旬~5月中旬
春まき・秋まきと栽培地によって、ことなります。
<春まき>
- 寒冷地(東北等) : 2月中旬~3月中旬
- 中間地(関東等) : 3月下旬~5月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 2月上旬~3月上旬
<秋まき>
- 寒冷地(東北等) : 8月上旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 8月中旬~9月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 8月下旬~9月下旬
じゃがいものおすすめの品種は、男爵
男爵
じゃがいもといえば、男爵といわれるくらい定番中の定番品種です。
明治時代に初めて導入した川田男爵にちなんで名づけられたのが「男爵イモ」です。
でんぷん質が多く、ホクホクとした粉質なのが特徴です。
粉ふきイモや、くずして使うコロッケやサラダなどの料理に向いています。
病気につよく、暑さ寒さにもつよい品種です。
メークイン
こちらも、よく聞く名前で、つるっとして長細い形のイモです。
大正時代に英国から導入された品種です。
粘質なので形を崩したくない煮物料理、おでんやシチュー、カレーなどに向いています。
アンデスレッド
その名のとおり、アンデスが原産の品種です。
表皮が赤く、茹でたり加熱するとホクホクした食感になり、甘みとうま味があるのが特徴です。
じゃがいもの育て方と栽培のポイント
手順1.無菌のタネイモを用意する
タネイモは、園芸店や種苗店から購入したものを使います。
スーパーで売られているタネイモは、食用にされており栽培には向きません。
- 購入したタネイモは、30~40gに切り分けます。
- 芽の数を平均にするため、タネイモを縦に切るようにします。
- 傷口を乾かせるため、2~3日おきます。
秋に植え付ける場合は、傷口から腐ってしまうことがあります。
そのため、タネイモは切らずに植え付けます。
小さめのタネイモを購入しましょう。
手順2.水はけの良い場所で、土づくりをしよう!
水はけが悪いと病気になりやすくなります。
また、土がアルカリ性になると生育が悪くなります。
水はけの良い場所で、苦土石灰をまかずに土づくりをします。
- 種まき1週間前に、1㎡あたり堆肥1kgと化成肥料100gを入れ、深くまで土とよく混ぜます。
- 70cmごとに、幅15cm高さ10cmほどの植え溝を掘ります。
手順3.植え付けまえに、芽出しをしよう!
傷口が乾いたら、芽出しをおこないます。
芽出しには、育苗箱を使用します。
土かワラをしいて、その上にタネイモをおきます。
土を使用する場合は、タネイモの上にも土をかけておきます。
じゃがいもの芽は、15℃前後で出やすくなります。
温度が保てて、雨がかからない場所もしくはビニールをかけて2~3週間おいておきます。
手順4.タネイモを、植え付けよう!
今回は、芽が出ている方を下に向けて植え付けます。
- 溝の中央に、30cm間隔で芽がでている方を下にしておきます。
- 丸ごと植える場合は、芽がたくさん出ている方を下におきます
- タネイモの上に、5~6cmの厚さで土をかけます
手順5.水やりは自然の雨でOK
じゃがいものは、自然の雨で大丈夫です。
手順6.収穫するイモのサイズを芽数で調整!
収穫するイモの大きさは、芽の数できまります。
芽が少ないと、大きなイモになります。
逆に、芽が多いと小さいイモがたくさんできます。
1つの株につき、2~4本ぐらいの芽が残っているのが最適です。
芽をぬく(芽かき)タイミングは、草丈が10cmぐらいでおこないます。
手順7.【追肥と土寄せ①】芽かきがおわったら
芽かきがおわったら、化成肥料を1㎡あたり30gを追肥して、土を寄せます。
土寄せが足りないと、実ったイモが地表にでてきて緑色になります。
この状態になると、毒素がふえてしまい食べられなくなります。
土寄せはしっかりと、おこないましょう。
手順8.【追肥と土寄せ②】蕾が見え始めたら
蕾(つぼみ)が見えはじめたら、化成肥料を1㎡あたり30gを追肥して、土を寄せます。
じゃがいもの収穫時期と収穫方法
じゃがいもの収穫時期
春・秋と栽培地によって、ことなります。
<春まき>
- 寒冷地(東北等) : 6月中旬~7月中旬
- 中間地(関東等) : 7月下旬~9月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 5月上旬~6月中旬
<秋まき>
- 寒冷地(東北等) : 11月上旬~12月中旬
- 中間地(関東等) : 11月中旬~12月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 11月下旬~12月下旬
下葉が枯れ始めたら、収穫のサイン
下葉が枯れてきたら、畝(うね)をくずして収穫します。
数日間、晴天が続いたあとに収穫しましょう。
掘り残したじゃがいもから出た芽を、野良イモといいます。
残しておくと、病気が出やすくなりますので見つけ次第とってしまいましょう。
冬の時期は、土の中で保存
冬の時期は、土の中でじゃがいもを保存できます。
必要なときに、掘りおこして収穫ができます。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「じゃがいもの育て方!栽培時期や植え方・肥料・水やりなどの栽培のコツ」を紹介してきました。
芽出しや土寄せのコツをしっかりとおこなえば、ホクホクのじゃがいもが栽培ができますよ。
【植え付け時期】
春まき・秋まきと栽培地によってかわります。
<春まき>
- 寒冷地(東北等) : 2月中旬~3月中旬
- 中間地(関東等) : 3月下旬~5月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 2月上旬~3月上旬
<秋まき>
- 寒冷地(東北等) : 8月上旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 8月中旬~9月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 8月下旬~9月下旬
【土作り】
水はけのよい場所を選びます。
じゃがいも栽培に、苦土石灰は使いません。
【タネイモ作り】
タネイモを縦にきって傷口を乾かします。
【芽出し】
傷口が乾いたら、芽出しをします。
育苗箱にワラか土をつかっておこないます。
15℃前後の温度を保つ場所で芽出しをします。
【植え付け】
植え溝をつくり30cm間隔でタネイモを置きます。
芽が出ている方を下に向ければ、勢いのある芽しか出ません。
【水やり】
自然の雨でOKです。
土が乾いたら、タップリあげる程度でOKです。
【芽かき】
必要であれば、芽数を調整してイモのサイズをかえます。
【追肥と土寄せ】
- 芽かきが終わったら、1回目
- 蕾が見え始めたら、2回目
イモが地表に出てこないように、土寄せをします。
【収穫時期】
春まき・秋まきと栽培地によって、ことなります。
<春まき>
- 寒冷地(東北等) : 2月中旬~3月中旬
- 中間地(関東等) : 3月下旬~5月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 2月上旬~3月上旬
<秋まき>
- 寒冷地(東北等) : 8月上旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 8月中旬~9月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 8月下旬~9月下旬
【収穫】
下葉が枯れ始めたら、試し掘りをしながら収穫時期を決めます。
晴天が何日か続いた後に、掘り起こします。