水菜はサラダや鍋などでもおいしく食べられ、人気のある野菜です。
京野菜としても有名で、関西では「京菜」と呼ばれています。
シャキシャキと歯ごたえが良いうえに、お鍋やお漬物、サラダなど様々な料理でつかわれます。
ビタミンAやカルシウム、カリウムなどの栄養もたくさん含まれ、丈夫な骨づくりや美肌に効果が期待できます。
そんな水菜の栽培ですが、防虫対策や間引きの方法をまちがえてしまうと、サラダでも食べれる無農薬野菜になりません。
しかし、ある対策をおこなえばシャキシャキが味わえる菜ができて、初心者のあなたでも上手に水菜を作ることができますので紹介していきますね。
そこで、水菜の育て方と栽培のコツを
- 水菜の栽培の特徴
- 防虫対策の実施
- 間引きと水やりのコツ
- おすすめの品種
- 種まき~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
水菜の栽培の特徴とコツ
水菜の栽培の特徴
水菜の栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★☆☆☆☆
分類:アブラナ科
種まき時期:3月中旬~10月下旬
収穫時期:5月上旬~3月中旬
発芽適温:20~30℃
生育適温:15~25℃
好適土壌pH:6.0~6.5
連作障害:連作不可。1~2年あけましょう。
【栽培のコツ】種まき直後に防虫ネットをして無農薬で育てよう!
アブラナ科の水菜には、アブラムシ等の害虫があつまります。
生食のサラダでも食べられるように栽培するために、種まきの時から防虫ネットをしましょう。
防虫ネットをして栽培すれば、無農薬野菜として収穫できます。
水菜のおすすめの種まき時期は、3月中旬~10月下旬
栽培地によって、ことなります。
- 寒冷地(東北等) : 4月中旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 3月中旬~10月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 3月上旬~10月下旬
水菜のおすすめの品種は、京しぐれ
京しぐれ
中でも味が良く、サラダに最適な品種です。
葉と茎のバランスが良く、低温になっても育ちやすいのが特徴です。
千筋京水菜
在来種で昔からある品種です。
病気に強く、1株2kg以上の大株に育つのが特徴です。
香りと辛味があり、鍋物やお漬物に向いています。
紅法師
紫色をした赤水菜で、抗酸化作用のあるアントシアニンを多く含みます。
きれいな色を生かしたお料理や生でサラダにすると見栄えがよいのが特徴です。
水菜の育て方と栽培のポイント
手順1.基本の土づくりで、畝(うね)をたてます。
- 種まき2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり100gまき、深さ30cmくらいまで土をよくたがやします。
- 種まき1週間前に、1㎡あたり堆肥2kgと化成肥料100gを入れ、土とよく混ぜます。
- 幅60~80cm、高さ10cmほどの畝をたてて、ポリマルチをしきます。
- サラダ用に栽培される場合は、玉ねぎ用のポリマルチが代用できます。
・銀線入りマルチとは?
銀線入りマルチは、透明や黒のマルチに銀色の線が入っていて、アブラムシなどの防虫効果があります。
園芸店やインターネットでも販売されています。
手順2.直まきでもポット育苗でもOK!
水菜は、畑に直接種をまく直まきでも、ポットで種をまいてから育苗しても大丈夫です。
ここでは、畑に直接種をまく直まきの方法を紹介します。
ポリマルチの有無で、手順がことなります。
<ポリマルチなし>
- 畝に20cm間隔で2~3列、深さ1cmくらいの溝をつくります。
- 種を1~2cmの間隔でまきます。
- 5mmほど土をかけて、手やクワで土をおさえます。
- タップリと水をあげます。
<ポリマルチあり>
- 株間20cmで1cmの深さで植え穴をあけます。この時、カッターで十字に切れ込みを入れるか、市販の穴あけ機を使用します。
- 植え穴に、種を5~6粒まきます。
- 畝の高さまで土をかけて、手でしっかりとおさえます。
- 植え穴にタップリと水をあげます。
・マルチ穴あけ機とは?
マルチ穴あけ機は、刃先がギザギザしていて、マルチに押し当てると丸くマルチが破り取られてキレイな植え穴ができます。
スコップで穴をあけても良いですが、植え穴が狭いと日光を遮って発芽しなかったりすることがあるので、初心者の方はマルチ穴あけ機を使うのをおすすめします!
園芸店やホームセンターで販売されています。
手順3.ポットで育苗
水菜は、ポットで育苗してから畑に植え付けることもできます。
- 3号(9cm)ポットに市販の種まき用培養土をいれます。
- 種を5~6粒まきます。
- 土を5mmほどかけて、手でしっかりとおさえます。
- タップリと水をあげます。
手順4.種まき後、すぐに防虫ネットをしよう
水菜の栽培で、重要な作業です。
種をまいたら、すぐに防虫ネットをトンネル掛けします。
ネットと土の間にすきまが無いように設置してください。
手順5.【間引き①】発芽がそろったら
発芽がそろったら、1回目の間引きをおこないます。
ポット育苗の場合も、このタイミングで1回目の間引きをおこないます。
手順5.【間引き②】本葉が2枚になったら
本葉が2枚になったら、2回目の間引きをおこないます。
ポット育苗の場合も、このタイミングで間引きをおこない1本立ちにします。
2回目以降の間引きは、引き抜くのではなくてハサミなどで地際で切りとってください。
引き抜くと、他の苗の根も一緒に引っ張ってしまう可能性があります。
手順5.【間引き②】本葉が3~4枚になったら
本葉が3~4枚になったら、3回目の間引きをおこないます。
ポット育苗の場合は、この時点で畑に植え付けします。
植え付け時は、根鉢と畝の土が同じ高さになるようにしてください。
・間引いた水菜は?
間引いた水菜は食べられます。
すてるのはモッタイナイのでいただきましょう。
手順4.水やりは乾燥したら
水菜が成長する初期では、乾燥した土がにがてです。
自然の雨でもかまいませんが、土が乾いてきたら、水やりをしましょう。
ただし、後半は水のあげすぎに注意しましょう。
手順6.間引きは目的にあわせて
最終的にサラダ用にするのか、大きな株で収穫するのか、それによって間引きで株間を調整します。
手順7.大きな株にするには追肥と土寄せが必要
大きな株までそだてるためには、追肥と土寄せが必要です。
追肥は、最後の間引きが終わってからおこないます。
- 月に1回のペースで2ヶ月おこないます。
- 化成肥料を1㎡あたり20gほどこします。
- かるく土をたがやします
- 株のほうへ土を寄せします。
手順8.サラダ用に育てるには、液体肥料が有効
サラダ用の小さな株にするばあいは、追肥は必要ありません。
ただし、土が乾いたり成長がわるいときは薄めた液体肥料を水やりをかねておこないます。
水菜の収穫時期と収穫方法
水菜の収穫時期
栽培地によって、ことなります。
- 寒冷地(東北等) : 6月上旬~12月上旬
- 中間地(関東等) : 5月上旬~3月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 5月上旬~3月下旬
用途にあわせて、間引きながら収穫
サラダ用には、おおきくなったものから間引きしながら収穫します。
大きな株は、間引きしながら株間45cmまで育てましょう。
収穫時期の目安は、サラダ用は15cmくらい・漬物用の大きな株は30cm以上です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「水菜の畑での育て方!間引きや無農薬栽培のコツを紹介」を紹介してきました。
防虫対策と栽培方法をしっかりとおこなえば、シャキシャキの水菜ができますよ。
【植え付け時期】
栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 4月中旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 3月中旬~10月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 3月上旬~10月下旬
【土作り】
基本の土づくりで畝をつくります。
【種まき】
畑に直接まく直まきとポットで育苗する方法があります。
ポリマルチをしいていない場合は、まき溝が必要です。
ポリマルチをしいている場合には、植え穴にまきます。
【防虫ネット】
水菜栽培で重要な作業です。
種をまいた直後から、トンネル掛けします。
【水やり】
自然の雨でOKです。
しかし、土が乾きすぎる場合は水を適度にあげます。
【間引き】
時期をおくらせずに、おこないましょう。
- 発芽がそろったらおこなう。
- 本葉が2枚になったらおこなう。
- 本葉が3~4枚になったらおこなう。
- ポットで育苗しているときは、ここで植え付ける
【追肥と土寄せ】
大きな株に育てるためには必要です。
- 最後の間引きがおわったら、1ヶ月に1回のペースを2回おこなう。
- かるく土をたがやしてから、株によせる。
サラダ用に栽培するばあいは、液体肥料をつかいます。
【収穫】
サラダ用は15cmくらい、漬物用は30cm以上で収穫する。
間引きながら、おこなえば効率よく収穫できる。
【収穫時期】
栽培地によって、ことなります。
- 寒冷地(東北等) : 6月上旬~12月上旬
- 中間地(関東等) : 5月上旬~3月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 5月上旬~3月下旬