野菜の育て方

【初心者でも簡単】ほうれん草の育て方!冬は寒さにあてて甘く栽培するコツを紹介

葉っぱなのに、栄養価がたかい「ほうれん草」。

ビタミンAとCやカロテンを豊富にふくみ抗酸化作用にすぐれているので、風邪予防や美肌作りに効果があります。

また、鉄分やカルシウム、マグネシウムなども多く、貧血予防にも役立ちます。

そんなほうれん草の栽培ですが、畑のたがやし方をまちがえたり防寒対策をおこたってしまうと、成長がわるくなり甘いほうれん草がつくれません。

しかし、ある対策をおこなえば食べごたえのある葉っぱができ、初心者のあなたでも上手に美味しいほうれん草を作ることができますので紹介していきますね。

そこで、ほうれん草の育て方と栽培のコツを

  • ほうれん草の栽培の特徴
  • 土づくりの注意点
  • 間引きと追肥のコツ
  • おすすめの品種
  • 種まき~収穫までのポイント

にわけて、説明していきたいと思います。

年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^

ほうれん草の栽培の特徴とコツ

ほうれん草の栽培の特徴

ほうれん草の栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪

ほうれん草の栽培の特徴

栽培難易度:★★☆☆☆
分類:アカザ科
種まき時期:2月上旬~5月下旬(春まき)9月中旬~1中旬(秋まき)
収穫時期:3月下旬~7月下旬(春まき)10月中旬~4月中旬(秋まき)
発芽適温:15~20℃
生育適温:15~20℃
好適土壌pH:6.5~7.0
連作障害:連作不可。1~2年あけましょう。

【栽培のコツ1】寒さにあてて甘いほうれん草を育てよう!

ほうれん草は、寒さにあたると凍結しないように葉っぱの水分をへらして、糖分をたくわえます。

ことさん
ことさん
これを「寒締めホウレンソウ」といいます。

11月に種をまいて寒さにあてながら2月に収穫すると、甘みがまします。

【栽培のコツ2】苦土石灰をまいてしっかり中和しよう!

ほうれん草は、土の酸性がつよいと生育がわるくなり、不ぞろいになってしまいます。

最初の土づくりで、苦土石灰をしっかりまいて土を中和にしましょう。

ほうれん草のおすすめの種まき時期は、8月中旬~9月下旬

春まき・秋まきと栽培地によって、ことなります。

<春まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 4月上旬~5月下旬
  • 中間地(関東等)   : 3月上旬~5月下旬
  • 温暖地(四国・九州等): 2月上旬~4月下旬

<秋まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 9月中旬~10月中旬
  • 中間地(関東等)   : 9月中旬~11月中旬
  • 温暖地(四国・九州等): 9月中旬~1月中旬

ほうれん草のおすすめの品種は、ソロモン

ソロモン

暑さ寒さにつよいため、初心者のかたでも安心して栽培ができます。

また、病気にも強く長持ちするのが特徴です。

強力オーライ

こちらも、暑さ寒さにつよく病気にもつよい品種です。

葉っぱの面積が広くて、肉厚な食感がたのしめるのが特徴です。

サラダあかり

寒い時期によく育つ品種です。

アクがすくなくて、あっさりとした食味のため、生食用のサラダに最適です。

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ほうれん草の育て方と栽培のポイント

手順1.かならず土を中和にしましょう。

栽培のコツ2でも触れましたが、ほうれん草は土の酸性がつよいと生育がわるくなります。

最初の土づくりでしか、対応できませんので、しっかりと行いましょう。

ことさん
ことさん
pHメーターをつかえば、酸度が簡単にわかりますよ
  1. 植え付け2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり100~150gまき、深さ30cmくらいまで土をよくたがやします。
  2. 植え付け1週間前に、1㎡あたり堆肥1kgと化成肥料100gを入れ、土とよく混ぜます。
  3. 幅60~70cm、高さ10cmほどの畝を立て、ポリマルチをしきます。
ことさん
ことさん
畝をつくったら、ポリマルチを貼っておきましょう。アブラムシの嫌う銀線入りのフィルムがおすすめです。

・pHメーターとは?

土に差し込んで酸度が測れる機材です。

・銀線入りマルチとは?

銀線入りマルチは、透明や黒のマルチに銀色の線が入っていて、アブラムシなどの防虫効果があります。

どちらも園芸店やインターネットでも販売されています。

手順2.暑い時期は、芽出ししましょう

ほうれん草の発芽適温は、15~20℃です。

気温がたかいときは、芽出ししてから種まきすれば畑で芽がでてきやすくなります。

  1. 麻袋に種をいれて、一昼夜水にひたします。
  2. 水をきってから、冷蔵庫の野菜室にいれておきます。
  3. 白い根が、ちょっと見えてきたら植え付けのサインです。

手順3.種は1~2cm間隔でまきましょう

種まきは、ポリマルチの有無でかわります。

<ポリマルチなし>

  1. 畝に15~20cm間隔に、深さ2cmくらいの溝をつくります。
  2. 種を1~2cmの間隔でまきます。
  3. 畝が平らになるくらい、土をかけて手やクワで土をおさえます。
  4. 不織布をかけて、タップリとみずをあげます。

<ポリマルチあり>

  1. 株間15~20cmで植え穴をあけます。この時、カッターで十字に切れ込みを入れるか、市販の穴あけ機を使用します。
  2. 植え穴に、種を5~6粒まきます。
  3. 畝の高さまで土をかけて、手でしっかりとおさえます。
  4. 植え穴にタップリと水をあげます。
ことさん
ことさん
春には春まき用、秋には秋まき用の品種をまくようにしましょう。

・マルチ穴あけ機とは?

マルチ穴あけ機は、刃先がギザギザしていて、マルチに押し当てると丸くマルチが破り取られてキレイな植え穴ができます。

スコップで穴をあけても良いですが、植え穴が狭いと日光を遮って発芽しなかったりすることがあるので、初心者の方はマルチ穴あけ機を使うのをおすすめします!

園芸店やホームセンターで販売されています。

手順4.水やりは乾燥したら

ほうれん草は、乾燥がにがてです。

自然の雨でもかまいませんが、土が乾いてきたら、水やりをしましょう。

ただし、あげすぎると成長がわるくなるので注意してください。

手順5.【間引き①】発芽がそろった頃

ほうれん草の間引きは、おこなう時期がとても大切です。

1回目の間引きは、発芽がそろってきて本葉が1~2枚のことに、株間2~3cmに間引きします。

ことさん
ことさん
ポリマルチをしいている場合も、おなじ様に間引いていって最終的に1本になるようにします。

手順6.【間引き②】葉がこみあってきたら

2回目以降の間引きは、葉がこみあってきたらおこないます。

最終的に株間が6~7cmの間隔になるまで、おこないます。

ことさん
ことさん
ある程度まで、育ってきたら間引くときは根から切りとるようにしましょう。

・間引いたほうれん草は?

間引いたほうれん草は食べられます。

残念ながら、移植はできませんのでご注意ください。

手順7.【追肥①】1回目の間引きのあと

1回目の追肥は、1回目の間引きがおわってからおこないます。

ポリマルチの有無で、追肥の方法はことなります。

<ポリマルチなし>

1回目の追肥は、つぎの手順でおこないます。

  1. 株の列と列の間に化成肥料を1㎡あたり30~50gをまきます。
  2. かるく土をたがやします。

<ポリマルチあり>

ポリマルチをしいている場合は、土寄せは必要ありませんが追肥は必要です。

  1. 株と株の間に、穴をあけて化成肥料をばらまきます。
  2. ポリマルチのばあいは、土をたがやす必要はありません

手順8.【追肥②】草丈が10cmくらいになったら

草丈が10cmくらいになってきたら、2回目の追肥をおこないます。

手順は1回目とおなじです。

ことさん
ことさん
追肥は、ほうれん草栽培には重要な作業です。しっかりおこないましょう

ほうれん草の収穫時期と収穫方法

ほうれん草の収穫時期

春まき・秋まきと栽培地によって、ことなります。

<春まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 5月初旬~7月中旬
  • 中間地(関東等)   : 4月中旬~7月下旬
  • 温暖地(四国・九州等): 3月下旬~6月下旬

<秋まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 10月中旬~12月下旬
  • 中間地(関東等)   : 10月中旬~2月下旬
  • 温暖地(四国・九州等): 10月中旬~4月中旬

収穫時期は草丈が20cmくらいになったら

草丈が20cmくらいになったら収穫のサインです。

大きくなったものから、収穫すれば間引きもかねられます。

収穫のさいは、地際からハサミや包丁できりとって収穫しましょう。

ことさん
ことさん
抜きとるばあいは、土がほかの株にかからないようにしましょう。

防寒して厳寒期まで収穫する

ほうれん草は、寒さにあたると甘みがましてきますので、冬まで収穫できる対策が必要です。

葉がいたまないように注意

厳寒期は、葉先がいたんでしまうことがあります。

畝全体に不織布かけて、ほうれん草をまもります。

ことさん
ことさん
この作業を「ベタ掛け」といいます。

ベタ掛けするまえに、除草しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、「ほうれん草の育て方!冬は寒さにあてて甘く栽培するコツ」を紹介してきました。

ほうれん草を甘くするコツと畑のたがやしかたをしっかりとおこなえば、栄養いっぱいのほうれん草ができます。

ほうれん草の栽培のまとめ

【植え付け時期】
春まき・秋まきと栽培地によってかわります。
<春まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 4月上旬~5月下旬
  • 中間地(関東等)   : 3月上旬~5月下旬
  • 温暖地(四国・九州等): 2月上旬~4月下旬

<秋まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 9月中旬~10月中旬
  • 中間地(関東等)   : 9月中旬~11月中旬
  • 温暖地(四国・九州等): 9月中旬~1月中旬

【土作り】
かならず土を中和しましょう。
ほうれん草栽培で重要な作業です。

【芽だし】
事前に芽だしをしておけば、早く発芽します。

【種まき】
ポリマルチをしいていない場合は、まき溝が必要です。
ポリマルチをしいている場合には、植え穴にまきます。

【水やり】
自然の雨でOKです。
しかし、土が乾きすぎる場合は水を適度にあげます。

【間引き】
ほうれん草で重要な作業です。
時期をおくらせずに、おこないましょう。

  1. 発芽がそろって、本葉が1~2枚になったらおこなう。
  2. 葉がこみあってきたら随時おこなう。
  3. 最終的に、株間6~7cmになるようにおこなう。

【追肥】
ほうれん草で重要な作業です。

  1. 1回目の間引きのあとにおこなう。
  2. 草丈が10cmになったら、2回目をおこないます。

【収穫】
草丈が20cmくらいなったものから、収穫しましょう。
地際でハサミや包丁できりはなします。

【収穫時期】
春まき・秋まきと栽培地によって、ことなります。

<春まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 5月初旬~7月中旬
  • 中間地(関東等)   : 4月中旬~7月下旬
  • 温暖地(四国・九州等): 3月下旬~6月下旬

<秋まき>

  • 寒冷地(東北等)   : 10月中旬~12月下旬
  • 中間地(関東等)   : 10月中旬~2月下旬
  • 温暖地(四国・九州等): 10月中旬~4月中旬

【冬季の収穫】

  • 不織布でベタ掛けする。
  • ベタ掛けの前に除草しておく。