中央アジア原産の高菜はからし菜の一種。ピリッとした辛味が特徴の冬野菜です。
「漬物」のイメージが強い高菜ですが、油との相性も良いので炒めものやパスタの具材にしても美味しく食べることができるんですよ。
そんな高菜の栽培ですが、アブラナ科の野菜なのでアブラムシなどの被害にあいやすく、幼葉や茎を食べられてしまうと成長が悪くなってしまいます。
しかし、ある対策をおこなえば害虫を防ぐことができ、初心者のあなたでも上手に美味しい高菜を作ることができますので紹介していきますね。
そこで、高菜の育て方と栽培のコツを
- 高菜栽培の特徴
- 害虫を予防するコツ
- おすすめの品種
- 種まき~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
カルシウムやビタミン類も豊富な美味しい高菜で栄養補給して、寒い冬も乗り切りたいですね!
高菜の栽培の特徴とコツ
高菜の栽培の特徴
高菜の栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★★☆☆☆
分類:アブラナ科
種まき時期:9月上旬~10月中旬
収穫時期:11月中旬~2月下旬
発芽適温:20-25℃
生育適温:15~20℃
好適土壌pH:6.0~6.5
連作障害:あり。1年以上あける。
【栽培のコツ1】不織布を使ってアブラムシ対策をしよう!
他のアブラナ科の野菜と同様、高菜もアブラムシなどの害虫がつきやすい野菜です。
種まき後は、不織布などでトンネルを作り害虫を予防しましょう。
隙間から虫が入り込まないよう、裾は土に埋めるなどしてしっかりと固定するのがポイントです。
もしアブラムシがついてしまったら、木酢液やニームオイルをスプレーすると効果があります。
高菜のおすすめの種まき時期は9月上旬~10月旬中
種まきに適した時期は、栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 7月上旬~8月下旬
- 中間地(関東等) : 9月上旬~10月旬中
- 温暖地(四国・九州等): 9月上旬~10月下旬
高菜のおすすめの品種は三池大葉ちりめん高菜、赤大葉高菜、柳川青高菜
高菜には、葉が緑色のもの以外にも、紫色が入ったもの、縮みのあるものなど、在来品種が多くあります。
三池大葉ちりめん高菜
九州特産の高菜で、高菜漬けとして使われている代表的な品種です。
葉は濃い緑色で、ちりめん状になっています。耐寒性に優れ、生育旺盛です。
赤大葉高菜
幅広で赤紫色の縮みのある葉が特徴です。茎葉は柔らかく肉厚。
土壌を選ばず、耐寒性に優れ、栽培が容易な品種です。
柳川青高菜
濃い緑色の葉は、幅が広く肉厚。茎葉は柔らかく辛味があり、漬物に向いています。
生育旺盛で株張りが大きく、栽培しやすい品種です。
高菜の育て方と栽培のポイント
手順1.土作りは水はけの良い高畝にしよう
高菜は酸性の土壌に弱い傾向があるので、土作りの際には石灰を入れるなどして土の酸度を調整しましょう。
- 植え付けの2週間前に、1㎡あたり100gの苦土石灰を入れてよく耕します。
- 植え付けの1週間前には堆肥と元肥を入れて、土によくなじませます。
- 幅90cm、高さ10~15cmくらいの畝をつくります。
高菜の栽培には、日当たりと水はけのよい畑が適しています。 排水の悪い場合は、高畝にしましょう。
手順2.種をまき薄く土をかぶせよう
- まき溝の間隔を10cmほど取り、約1cm間隔で条まきにします。
- 種が隠れる程度に土を薄くかぶせ、軽くおさえてから水をたっぷり与えます。
- 発芽するまでは乾燥に注意し、水やりは毎日行いましょう。
発芽に適した気温は20~25℃です。
発芽率が悪くなってしまうので、あまり寒くなってしまわないうちに種まきを済ませましょう。
手順3.防虫ネットを被せよう
アブラナ科の高菜は、アブラムシなどの害虫がつきやすい野菜です。
種まき後は、すぐに不織布や防虫ネットをトンネル掛けして、虫の侵入を防ぎましょう。
手順4.【間引き】芽が出そろったら順次間引こう
芽が出そろったら1回目の間引きを行います。
その後も生育に合わせて混み合った部分を間引き、本葉4~5枚になった頃に5~6cm間隔になるようにします。
生育初期に乾燥すると生育が悪くなるので、水はこまめに与えます。
逆に生育後期は過湿に注意し、土が乾いたら水を与える程度にしましょう。
手順5.【間引き・追肥】本葉5~6枚で30cm間隔に間引こう
本葉が5~6枚になる頃に株間を30cmほどにし、追肥を行います。
この後は、生長の様子をみながら、1ヶ月間隔を目処に追肥を行いますが、 肥料の与え過ぎは害虫を引き寄せる原因にもなるので、注意が必要です。
高菜の収穫時期と収穫方法
高菜の収穫時期
高菜の収穫時期は、栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 10月上旬~11月中旬
- 中間地(関東等) : 11月中旬~2月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 11月上旬~3月中旬
草丈が25~30cm位に生育したら外葉から順次収穫しよう
草丈が20cmほどに生長したら収穫期です。
大きく育った外側の葉から順次収穫していけば、長期間収穫を楽しむことができます。
一度に漬物にする場合などは株ごとの収穫がおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「高菜の育て方!種まき・水やり・肥料・間引きなどの栽培のコツ」を紹介してきました。
高菜は、寒さにも比較的強く、害虫対策さえしっかりと行えば、簡単に育てることのできる緑黄色野菜です。
たくさん収穫できたら、ぜひ自家製の漬物作りにも挑戦してみたいですね!
【種まき時期】
栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 7月上旬~8月下旬
- 中間地(関東等) : 9月上旬~10月旬中
- 温暖地(四国・九州等): 9月上旬~10月下旬
【土作り】
苦土石灰をまいて酸度を調整し、堆肥と元肥を入れてよく耕しておきます。水はけの悪い畑は高畝にします。
【種まき】
まき溝の間隔を10cmほど取り、条まきにします。土を軽く被せて水をたっぷり与えます。
【防虫対策】
アブラムシなどの害虫がつきやすいので、不織布や防虫ネットをかぶせて、防虫対策をしっかりと行います。
【水やり】
生育初期はたっぷりと水を与え乾燥しないように育てます。その後は、土が乾いたら水を与える程度にします。
【間引き】
発芽がそろったら混み合っているところを間引き、本葉4~5枚になった頃に5~6cm間隔になるようにします。
【追肥】
本葉が5~6枚くらいになる頃には株間を30cmほどにし、追肥を行います。その後は、株の様子をみながら1ヶ月に1回を目安に追肥を行います。
【収穫時期】
栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 10月上旬~11月中旬
- 中間地(関東等) : 11月中旬~2月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 11月上旬~3月中旬
【収穫方法】
草丈が20cmほどに生長したら収穫できます。外葉から順次収穫する方法と株ごと収穫する方法があります。