黒腐病の野菜被害対策！８つの防除方法や病気抵抗力を高める農薬も紹介

まだまだ野菜の成長期なのに、葉の縁（ふち）から徐々に黄色くなっていき成長が悪くなることがあります。

それは、黒腐病（くろぐされびょう）といって感染範囲が広く感染力のつよい病気です。

そのまま対策をせず放置していると、葉が枯れたり結球野菜が丸くならずに、次々と他の野菜へ病気が感染してしまいます。

しかし、ある８つの対策をおこなえば、黒腐病の被害にあわずに、初心者のあなたでも上手に美味しい野菜を作ることができますので、紹介していきますね。

そこで、黒腐病の野菜被害対策を

• 被害になりやすい野菜の種類
• 被害の特徴と様子
• 発生の時期と場所
• ８つの予防や対策方法とポイント

にわけて、説明していきたいと思います。

年間で約４０種類の野菜を作り、家庭菜園歴１２年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね＾＾

黒腐病の野菜被害の特徴

黒腐病が発生しやすい野菜

黒腐病は、とくにアブラナ科の野菜で多く発生します。

黒腐病の原因と伝染経路

黒腐病は、細菌が原因で発生します。

この病気は、土に生息する細菌が雨や水滴の跳ね返りや風で野菜に付着します。

そして、害虫の傷口や気孔などから葉に侵入して感染します。

さらに、前回作った野菜が感染しているとその中で菌は生き続けるため、感染源になります。

この病気は、５月頃と９～１０月で少し気温が低く、曇りと雨が続くと発生しやすい傾向があります。

そして、野菜に傷口がおおいものほど感染しやすくなります。

細菌は風によって運ばれてため、次々と被害が広がります。

黒腐病の被害の特徴と様子

黒腐病に感染すると、次のような症状が現れます。

• 葉が縁（ふち）から黄色く枯れる
• V字型のような病斑の形をしている

黒腐病の特徴は、葉の縁の葉脈を中心に黄色くなって徐々に黒色に変化しながら広がります。

この病状が進むと、感染範囲がひろがり葉が乾燥して破れやすくなってしまいます。

色々な葉が黒腐病に感染してしまうと、野菜の成長に悪影響を及ぼします。

黒腐病の８つの対策・防除方法

黒腐病の対策には、８つの方法があります。

• 病気が発生しない環境づくりが大事。
• マルチを敷いて、雨の跳ね返りを防止。
• 被害がでた葉は焼却処分する。
• 収穫が終わった野菜も処分する。
• 畑の周りの雑草もしっかりと刈ること。
• 連作せず、肥料は基準値にする。
• 防虫ネットを利用して寄せつけない。
• 農薬を使用する。

対策１．水はけが良くて、風通しの良い環境づくりを心がけましょう！

黒腐病の予防で、一番大事なのは病気が発生しにくい環境をつくることです。

そのためには、次の３つを心がけて畑づくりをおこないましょう。

• 土の水はけを良くすること
• 畝（うね）を高く作ること
• 密植や枝葉の盛りすぎを避けて風通しを良くすること

対策２．マルチを敷いて、雨の跳ね返りから感染を防ごう！

黒腐病は、雨の跳ね返りによって野菜に付着して感染する場合があります。

マルチを敷くことで、跳ね返りを防止できますので予防策として実施しましょう。

対策３．被害がでた葉は、必ず焼却処分しましょう！

被害がでた葉は、見つけ次第つみとります。

そして、葉だけではなく落ち葉も含めてしっかりと焼却処分してください。

畑の片隅にまとめておいておくことが厳禁です。

別の野菜で被害が出てしまいます。

対策４．収穫がおわった後の株も除去して処分しよう！

黒腐病に感染した株は、どこまで菌が回っているか分かりません。

そのため、収穫が終わった株や根もしっかりと抜いて処分しましょう。

そのさい、畑に放置しないようにしてください。

そこから、黒腐病の胞子が発生する可能性があります。

対策５．畑の周りもしっかりと除草しましょう！

畑の周りに生えている雑草からも、黒腐病が感染する可能性があります。

そのため、畑だけではなく周りの雑草も、しっかりと除草しましょう。

対策６．連作は避けて、追肥も基準値を心がけましょう！

連作も、腐敗病が発生する要因の１つです。

連作可能かどうかを確認してから、野菜を植え付けましょう。

また、多肥もしくは肥料不足も発生要因の１つです。

資料や袋に書かれている基準の量を守って追肥しましょう。

対策７．防虫ネットで害虫から野菜を守ろう！

黒腐病の原因菌は、害虫で傷つけられた傷口からも侵入します。

そのため、防虫ネットをトンネル掛けして、害虫を野菜にちかづけない様にします。

種をまいた時や苗を植え付け時点で、すぐに設置しましょう。

このとき注意しなければいけないのが、ネットと地面にすき間をつくらないことです。

１番有効なのは、ネットの端を地面に埋めてしまうことです。

対策８．黒腐病の防除には「オリゼメート粒剤」が有効です。

この農薬は、野菜の病気に対する抵抗力を高める薬剤です。

そのほか、下記の農薬も有効です。

• バリダシン液剤5
• カッパーシン水和剤

まとめ

いかがでしたか？

今回は、「黒腐病の野菜被害対策！８つの防除方法や病気の抵抗力を高める農薬も紹介」を紹介してきました。

処置をおこたるとせっかく精魂込めてつくった野菜が、全滅してしまいます。