ズッキーニは、果実のかたちがキュウリと似ていますが、カボチャの仲間です。
イタリア料理やフランス料理で使われているイメージが強いですが、カボチャの仲間なので煮物でも美味しく食べれます。
また、日本の食卓にかかせないお味噌汁の具材にも使えるんです。
そんなズッキーニの栽培ですが、梅雨時期の対策や支柱の立て方をまちがえると、成長がわるくなり果実がみのらなくなります。
しかし、ある対策をおこなえば果実をたくさん実らせて、初心者のあなたでも上手に美味しいズッキーニを作ることができますので紹介していきますね。
そこで、ズッキーニの育て方と栽培のコツを
- ズッキーニ栽培の特徴
- 梅雨時期の対策
- 支柱の立て方と肥料の注意点
- おすすめの品種
- 植え付け~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
ズッキーニの栽培の特徴とコツ
ズッキーニの栽培の特徴
ズッキーニの栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★★★☆☆
分類:ウリ科
植え付け時期:4月中旬~5月下旬
収穫時期:6月初旬~8月中旬
発芽適温:25~30℃
生育適温:20℃前後
好適土壌pH:6.0~6.5(中性)
連作障害:なし
【栽培のコツ1】元肥はひかえめにして木ぼけを防ごう!
ズッキーニは、肥料をあげすぎると茎と葉だけがのびてしまい、果実の実りが悪くなります。
そのため、元肥はひかえめにしておいて、葉の茂り具合をみながら追肥をほどこしましょう。
【栽培のコツ2】腐らない対策で花びらをつんだりビニールトンネルをしよう!
咲き終わった花をそのまま放置していると、カビがはえることがあります。
そのため、咲き終わった花びらはとってしまいましょう。
また、梅雨の時期に果実を収穫したあとの切り口から、くさることもあります。
根元にちょくせつ雨があたらないようにビニールや寒冷紗でトンネルをしましょう。
・ 寒冷紗とは
植物をおおって保護する資材です。夏の高温・強い日差し・寒さを防げます。
これは園芸店やインターネットで販売されています。
ズッキーニのおすすめの植え付け時期は4月中旬~5月下旬
ズッキーニは、栽培地によって植え付け時期がことなります。
- 寒冷地(東北等) : 5月下旬~6月下旬
- 中間地(関東等) : 4月中旬~5月下旬
- 温暖地(四国・九州等): 3月中旬~4月下旬
ズッキーニのおすすめの品種はグリーントスカ
ズッキーニには、キュウリのように長く果実がそだつものや丸い果実をみのらせるものがあります。
グリーントスカ
キュウリのような緑色の長い果実をみのらせるます。
ツルが伸びないので広い場所がひつようなく、家庭菜園でつくりやすい品種です。
実りがよいので次々と収穫できます。
天ぷら・煮物・炒め物や欧風料理のラタトゥーユにも使用できます。
オーラム
キュウリのような長い果実をみのらせるますが、果実の色が黄色です。
ツルがない品種のため、栽培に広い面積を必要としません。
育てやすいこともあり、家庭菜園で栽培できます。
肉類との油炒めとの相性がよく、揚げ物・煮物にもつかえます。
グリーンエッグ
丸い緑の果実をみのらせる品種です。
広い場所を必要とせず、栽培しやすいため家庭菜園でとても人気があります。
癖のない味が特徴で、果肉がとてもやわらかいので、炒め物や煮物にも使用できます。
[quads id=2]
ズッキーニの育て方と栽培のポイント
手順1.元肥は控えめに土作りをしよう!
ズッキーニは、肥料がおおすぎると木ぼけをおこしてしまいますので、元肥はすくなめにして土作りをします。
- 植え付け2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり100gまいて、深さ30cmくらいまで、よく耕します。
- 植え付け1週間前に、1㎡あたり堆肥 3kgと化成肥料150gをまき土とよく混ぜます
- 幅90cm、高さ15cmほどの畝(うね)をつくり、ポリマルチをしきます。
・銀線入りマルチとは?
銀線入りマルチは、透明や黒のマルチに銀色の線が入っていて、アブラムシなどの防虫効果があります。
園芸店やインターネットでも販売されています。
手順2.3号ポットに種を2粒ずつまこう!
- 3号ポットに市販されている培養土をいれて、タネを2粒ずつまきます。
- このとき、タネは土の面にたいして平たくまきます。
- その後、1~2cmほど土をかけて、手のひらでかるく押さえてタップリ水をあげます。
- 発芽まで、新聞紙や寒冷紗をかけておきます。
手順3.子葉が開いたら1本に間引こう!
子葉がひらいてきたら、1本に間引きましょう。
手順4.本葉が3~5枚になったら植え付けよう!
本葉が3~5枚になったら、植え付けましょう。
- 植え付け前日に、株間70~100cmになるようにカッターで十字に切れ込みをいれるか、市販の穴あけ機をしようして植え穴をあけます。あけた植え穴へたっぷりと水をあげましょう。
- 植え付け前に、植え穴の深さをみるためにポットのまま穴にいれて深さを確認します。
- 根鉢をくずさないように、苗をポットから抜きとり植え付けます。このとき、根鉢の上面と畝の面がおなし高さに植えましょう。
- 根鉢のまわりに、浅いみぞをつくります。
- 植え終わったら、土がおちつく程度で水をあげます。
- 寒さから苗をまもるために、ホットキャップをかぶせたり肥料袋の底を抜いたあんどんを設置します。
・ マルチ穴あけ機とは?
マルチ穴あけ機は、刃先がギザギザしていて、マルチに押し当てると丸くマルチが破りとられてキレイな植え穴ができます。
スコップで穴をあけても良いですが、植え穴が狭いと日光をさえぎって発芽しなかったりすることがあるので、初心者の方はマルチ穴あけ機をおすすめします!
・ホットキャップとは?
夜間などのさむさから苗を保温して初期の生育をまもるビニールのセットです。
保温用のビニールと小さい特殊な支柱がセットになっております。
どちらも、園芸店やインターネットで販売されています。
手順5.水やり自然の雨でOK!
ズッキーニ栽培の水やりは、自然の雨で問題ありません。
手順6.梅雨前にビニールトンネルをしよう!
梅雨の時期では、果実を収穫したときの切り口から腐ることがあります。
そのため、根元に雨がちょくせつあたらないようにビニールや寒冷紗でトンネルをつくります。
トンネルは、半円状にまがった支柱を畝にそって設置してシートをかぶせれば完成です。
手順7.支柱はななめに2本立てよう!
ズッキーニは、カボチャの仲間ですので地にはって伸びようとします。
地をはうと日当たりや風通しがわるくなり、腐りやすくなるため成長がわるくなります。
そこで、ななめに支柱を2本たてて、茎を横向きに誘引します。
手順8.筆や綿棒を使って人工受粉しよう!
確実に受粉をさせるため、筆や綿棒をつかって人工受粉をおこないます。
雄花の花粉は、早朝にさいてから寿命がみじかいため、 午前9時までに作業を終わらせましょう。
手順9.腐らないように咲き終わった花びらをとろう!
咲き終わった花びらを、そのままにしておくとカビがはえてしまいます。
果実の成長もわるくなりますので、咲き終わったらとってしまいましょう。
手順10.実がつき始めたら20日に1回追肥をしよう!
果実がつき始めたら、20日に1回追肥をします。
化成肥料を1㎡あたり30gていどを、株元から10~15cmほど離れたところに穴をあけてほどこします。
ズッキーニの収穫時期と収穫方法
ズッキーニの収穫時期
ズッキーニの収穫時期は、栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 7月中旬~9月中旬
- 中間地(関東等) : 6月初旬~8月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 5月初旬~7月下旬
キュウリ大で収穫しよう!
キュウリくらいの大きさになったら、収穫しましょう。
ズッキーニの果実は、収穫のタイミングをのがすと、あっという間に大きくなります。
あまり大きすぎる果実は、おいしくなくなりますので注意しましょう。
実を収穫したら下の葉っぱを切り取ろう!
ズッキーニは、成長していくと大きめの葉っぱがこみあってきて風通しがわるくなります。
そのため、果実を収穫したら下の葉っぱを株元からきりとりましょう。
風通しや日当たりがよくなり、株が長持ちします。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「ズッキーニの育て方!支柱・受粉・腐らせないなど栽培のコツ 」を紹介してきました。
梅雨時期の対策や肥料のポイントをしっかりと押さえておけば、初心者のあなたでも立派で美味しいズッキーニを作ることができますよ^^
【植え付け時期】
4月中旬~5月下旬が目安
【種まき】
3号ポットに2粒ずつまく。
発芽まで、新聞紙や寒冷紗をかけておく
【土作り】
元肥を少なめにしてポリマルチを敷く
【植え付け方】
株間70~100cmで植え付ける。
【ホットキャップとあんどん】
寒さ対策でホットキャップやあんどんも使用する
【水やり】
植え付け直後は土になじむていどで水をまく。
根付いたら、自然の雨でOK。
【支柱】
茎が地面をはわないように、2本の支柱で斜めに茎をささえる。
【トンネル】
梅雨時期に腐らないように設置する。
【人工受粉】
筆や綿棒で午前9時までにおこなう。
【追肥】
果実がつき始めたら20日に1回のペースで追肥をする。
【収穫】
6月初旬~8月中旬
キュウリの大きさになったら収穫
【葉をとる】
果実を収穫したら下の葉っぱを株元からとる。