病害虫の被害状況と対策方法

疫病の野菜被害対策!8つの防除方法や広範囲に効果のある農薬も紹介

梅雨が明けてこれから元気に育っていくはずの野菜が成長が悪くなったり、葉や茎が黒くなってしまう場合があります。

それは、疫病(えいびょう)といって植物の成長を悪化させる病気です。

そのまま対策をせず放置していると、葉が腐り茎が栄養を吸えなくなり枯れてしまい、次々と他の野菜へ病気が感染してしまいます。

しかし、ある8つの対策をおこなえば、疫病の被害にあわずに、初心者のあなたでも上手に美味しい野菜を作ることができますので、紹介していきますね。

そこで、疫病の野菜被害対策を

  • 被害になりやすい野菜の種類
  • 被害の特徴と様子
  • 発生の時期と場所
  • 8つの予防や対策方法とポイント

にわけて、説明していきたいと思います。

年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^

疫病の野菜被害の特徴

疫病が発生しやすい野菜

疫病が発生しやすい野菜の特徴

ウリ科:カボチャ・スイカ・ズッキーニ
ナス科:トマト・ピーマン・パプリカ・シシトウ・トウガラシ・ジャガイモ

疫病の原因と伝染経路

疫病は、水分を好むカビ菌の一種が原因で発生します。

この菌は、土の中に生息しており水分に触れると活発に動き出します。

そして、降雨や水滴などの跳ね返りで葉や茎に付着して感染します。

さらに、葉や茎に付着した菌が水分の中を移動して感染を広めます。

そのため、長雨が続き梅雨の時期や、水はけの悪い畑で水が貯まったりすると発生しやすくなります。

ことさん
ことさん
排水環境が悪いと発生する確率が上がります。

疫病の被害の特徴と様子

疫病に感染すると、次のような症状が現れます。

  • 葉が、水にしみたように腐ってきた
  • 茎が黒くなり、株がしおれてきた

疫病は、葉だけではなく茎にも感染する能力をもっています。

葉だけの感染であれば、枯れることはありませんが成長が悪くなります。

茎が感染してしまうと、野菜全体が栄養をとれなくなり枯れてしまいます。

また、水を媒介して感染が広まりますので一気に病気が広がる可能性があります。

ことさん
ことさん
見つけ次第、対処しないと全滅する可能性があります。

疫病の8つの対策・防除方法

疫病の対策には、8つの方法があります。

  • 病気が発生しない環境づくりが大事。
  • マルチを敷いて、雨の跳ね返りを防止。
  • 被害がでた葉は焼却処分する。
  • 収穫が終わった野菜も処分する。
  • チッ素肥料のあげすぎに注意。
  • トマトは雨よけシートを設置する。
  • 冬を越した種イモは要注意。
  • 農薬を使用する。

対策1.水はけが良くて、風通しの良い環境づくりを心がけましょう!

疫病の予防で、一番大事なのは病気が発生しにくい環境をつくることです。

そのためには、次の3つを心がけて畑づくりをおこないましょう。

  • 土の水はけを良くすること
  • 畝(うね)を高く作ること
  • 密植や枝葉の盛りすぎを避けて風通しを良くすること

対策2.マルチをしいて、雨の跳ね返りから感染を防ごう!

疫病は、雨の跳ね返りによって野菜に付着して感染します。

マルチを敷くことで、跳ね返りを防止できますので予防策として実施しましょう。

対策3.被害がでた葉は、必ず焼却処分しましょう!

被害がでた葉は、見つけ次第つみとります。

そして、葉だけではなく落ち葉も含めてしっかりと焼却処分してください。

畑の片隅にまとめておいておくことが厳禁です。

別の野菜で被害が出てしまいます。

対策4.収穫がおわった後の株も除去して処分しよう!

疫病に感染した株は、どこまで菌が回っているか分かりません。

そのため、収穫が終わった株もしっかりと抜いて処分しましょう。

そのさい、畑に放置しないようにしてください。

そこから、疫病の胞子が発生する可能性があります。

対策5.チッ素肥料の過剰な与えすぎに注意しましょう!

チッ素成分が多い環境では、疫病の菌が発生しやすくなります。

元肥や追肥のさいに、決められた量を守ってチッ素多肥にならないように注意しましょう。

対策6.トマトには雨よけシートを設置しましょう!

トマト栽培で、果実が炸裂しないために設置する雨よけシートも疫病対策に役立ちます。

そのため、梅雨に入る前に雨よけシートを設置するようにしましょう。

対策7.ジャガイモの種イモは、購入したものを使いましょう!

すでに疫病に感染してしまった種イモを、翌春に植え付けると被害が広がります。

そのため、初心者のかたは園芸店やホームセンターで購入した種イモを使って栽培することをおすすめします。

対策8.疫病の防除には「ダコニール1000」が有効です。

この農薬は、広範囲の病気に防除効果をあらわす総合殺菌剤です。

そのほか、下記の農薬も有効です。

  • サンボルドー
  • ホライズンドライフロアブル
ことさん
ことさん
商品によって使用量・うすめ方・使用時期がことなりますので、しっかりと説明書を読んでから使用しましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は、「疫病の野菜被害対策!8つの防除方法や広範囲に効果のある農薬も紹介」を紹介してきました。

処置をおこたるとせっかく精魂込めてつくった野菜が、全滅してしまいます。

ことさん
ことさん
しっかりと、対策をおこなって大事な野菜を守りましょう!
疫病対策のまとめ

【疫病の特徴】
土の中に生息する水分を好むカビの一種が原因です。
降水や水滴の跳ね返りから野菜に付着して感染します。

【発生の時期】
主に梅雨時期や雨の多いときに発生します。

【被害にあう野菜】

  • ウリ科:カボチャ・スイカ・ズッキーニ
  • ナス科:トマト・ピーマン・パプリカ・シシトウ・トウガラシ・ジャガイモ

【被害の特徴】
疫病に感染すると、次のような症状が現れます。

  • 葉が、水にしみたように腐ってきた
  • 茎が黒くなり、株がしおれてきた

【疫病の対策】
疫病の対策には、8つの方法があります。

  • 病気が発生しない環境づくりが大事。
  • マルチを敷いて、雨の跳ね返りを防止。
  • 被害がでた葉は焼却処分する。
  • 収穫が終わった野菜も処分する。
  • チッ素肥料のあげすぎに注意。
  • トマトは雨よけシートを設置する。
  • 冬を越した種イモは要注意。
  • 農薬を使用する。

【おススメの対策】
疫病の予防は、次の3つが重要です。

  • 土の水はけを良くすること
  • 畝(うね)を高く作ること
  • 密植や枝葉の盛りすぎを避けて風通しを良くすること