ししとうは、サイドメニューの副菜で重宝されている野菜です。
甘辛の特徴を活かして、甘辛煮や焼きお浸しといった副菜でありながら主菜を超える存在感があります。
ししとうに多くふくまれているビタミンEは、動脈硬化や心筋梗塞を予防し、美肌をたもってくれる栄養素です。
そんなししとうの栽培ですが、ストレスを与えてしまうと果実がすごく辛くなったり、固くなってしまい収穫を楽しめなくなります。
しかし、ある対策をおこなえば実が辛くならず、初心者のあなたでも上手に美味しいししとうを作ることができますので紹介していきますね。
そこで、ししとうの育て方と栽培のコツを
- ししとう栽培の特徴
- ししとうにストレスを与えない方法
- おすすめの品種
- 植え付け~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
ししとうの栽培の特徴とコツ
ししとうの栽培の特徴
ししとうの栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★☆☆☆☆
分類:ナス科
植え付け時期:5月上旬~6月下旬
収穫時期:6月初旬~11月初旬
発芽適温:25~30℃
生育適温:20~30℃
好適土壌pH:6.0~6.5(弱酸性)
連作障害:連作不可。4~5年あけましょう
ししとうの種まきは、2月中旬から下旬にかけておこないますが、苗までそだてるためには育苗ハウスやビニール温室などの施設が必要です。
そのため、初心者のかたには苗の購入をおすすめします。
【栽培のコツ1】日当たりや水はけの良いところに植え付けよう!
ししとうは、高温と乾燥を好みますので日当たりがよくて水はけの良いところが最適です。
水はけがわるいところしか植え付ける場所がないときは、畝(うね)を高くつくりましょう。
【栽培のコツ2】ししとうが辛くならないように水やりや剪定をこまめにする!
水分や肥料がへってくると、ししとうはストレスを感じてカプサイシンという苦み成分を果実にためるようになります。
このカプサイシンは、辛味をかんじる成分でトウガラシにおおくふくまれています。
収穫時期がすぎた果実をのこしているとストレスをかんじてしまい、果実が辛くなります。
葉がこみあってくると果実の摘みわすれがおこりますので、適度に葉を剪定して見通しをよくしましょう。
ししとうのおすすめの植え付け時期は5月上旬~7月中旬
植え付け時期は、栽培地によってことなります。
- 寒冷地(東北等) : 5月下旬~6月下旬
- 中間地(関東等) : 5月上旬~7月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 4月下旬~7月中旬
ししとうのおすすめの品種は改良ししとう
ししとうの品種は、そんなに多くありません。そのなかでも栽培しやすい品種を紹介します。
改良ししとう
改良されたシシトウは、夏の暑さに強く、家庭菜園向きでつくりやすいのが特徴です。
とくにビタミン類が豊富で、辛みはほとんどなく甘辛い果実で風味がよいので幅広い料理に適します。
早生シシトウ 「翠臣」
スタミナがあり果実は細長く、尻がまとまる緑色鮮やかなシシトウです。
生育の勢いがよく、栽培の中~後期にたくさん果実がなります。サイドメニューでよく使われます。
ししとう
元祖ししとうとして、プロの農家から家庭菜園で栽培されている方々から愛されている品種です。
育てやすく、収穫物が非常におおいのが特徴です。
果肉はやわらかく焼いたり、てんぷらや油炒めに最適です。
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ししとうの育て方と栽培のポイント
手順1.土作りでは堆肥をたっぷりとあたえよう!
堆肥をしっかりほどこすことで、地温がたかくなり成長がよくなります。
- 植え付け2週間前に、1㎡あたり堆肥20kgと苦土石灰を1kgをまき、深さ30cmくらいまでよく耕します。
- 植え付け1週間前に、1㎡あたり化成肥料2kgをまき、土とよくかきまぜます。
- 幅60cm、高さ20cmの畝(うね)をつくり、ポリマルチを敷きます
・銀線入りマルチとは?
銀線入りマルチは、透明や黒のマルチに銀色の線が入っていて、アブラムシなどの防虫効果があります
園芸店やインターネットでも販売されています。
手順2.暖かくなってから苗を植えよう!
ししとうは、高温をこのみますので暖かくなってから苗を植えましょう。
- 植え付け当日に株間が45cmになるようにカッターで十字に切れ込みをいれるか、市販の穴あけ機をしようして植え穴をあけます。
- 植え付け前に、植え穴の深さをみるためにポットのまま穴にいれて深さを確認します。
- 根鉢をくずさないように、苗をポットから抜きとり植え付けます。このとき、根鉢の上面と畝の面がおなし高さに植えましょう。
- 植え終わったら、たっぷり水をかけます。
ししとうが根付くまでは、風でゆらされて倒れないように仮支柱たてておきます。
根鉢から10cm程はなして、ななめにさして苗と仮支柱を麻などで8の字にかるく結びます。
・マルチ穴あけ機とは?
マルチ穴あけ機は、刃先がギザギザしていて、マルチに押し当てると丸くマルチが破り取られてキレイな植え穴ができます。
スコップで穴をあけても良いですが、植え穴が狭いと日光を遮って発芽しなかったりすることがあるので、初心者の方はマルチ穴あけ機を使うのをおすすめします!
園芸店やインターネットでも販売されています。
手順3.地面が乾いたら&夏は朝夕2回水やりしよう!
ししとうは、水分がなくなってくるとストレスを感じて果実が辛くなります。
地面が乾いたら、たっぷりと水をあげましょう。
夏になって雨が少なくなってきたら、朝と夕の2回水やりしましょう。
手順4.植え付け後1ヶ月したら支柱を立てよう!
植え付けから1ヶ月すると、苗がのびてきますので仮支柱をはずして本支柱を垂直にたてます。
茎と支柱を麻などで8の字に結びますが、茎はやわらかいので注意して結びます。
手順5.一番花より上の2本を伸ばし残りは芽かきしよう!
ししとう栽培では、1番花から上の2本をのばしてそだてます。そのため、1番花から下のわき芽は摘みとりましょう。
手順6.花が咲き始めたら月2回追肥をしよう!
肥料不足も果実が辛くなってしまう原因の1つです。
花が咲きはじめたら月に2回の頻度で追肥をします。
1株当たりに化成肥料を5g程度を株の周辺にパラパラっと撒くようにして与えましょう。
ししとうの収穫時期と収穫方法
ししとうの収穫時期
ししとうの収穫時期は、栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 7月中旬~10月初旬
- 中間地(関東等) : 6月中旬~11月初旬
- 温暖地(四国・九州等): 6月初旬~11月初旬
実が5~7cmになったら収穫しよう!
ししとうの収穫時期は、花が咲いてから約2週間あとに、果実の大きさが5~7cmになったら収穫します。
果実が大きくなりすぎると、株自体がつかれてきますので早めに収穫しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「ししとうの育て方!日当たり・芽かき・剪定など栽培のコツ」を紹介してきました。
水やりと肥料のポイントをしっかり押さえておけば、初心者のあなたでも辛くない美味しいししとうを作ることができますよ^^
【植え付け時期】
栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 5月下旬~6月下旬
- 中間地(関東等) : 5月上旬~7月中旬
- 温暖地(四国・九州等): 4月下旬~7月中旬
【土作り】
地温をあげるために、堆肥はたっぷりあげる。
【植え付け方】
株間45cmで畝に穴をつくり植え付ける。
【水やり】
根付くまでしっかりと水をまきます。根付いたら、自然の雨でOK。
地面が乾いてきたら、たっぷりを水をあげる。
夏になったら朝と夕の2回水やりをする。
【芽かき】
1番花から上の2本を残す。1番花から下のわき芽は全てとる。
【追肥】
花が咲き始めたら月に2回追肥をする。
化成肥料を5g程度を株の周辺にまく。
【収穫】
収穫時期も栽培地でことなる。
果実の大きさが5~7cmになったら収穫する。
- 寒冷地(東北等) : 7月中旬~10月初旬
- 中間地(関東等) : 6月中旬~11月初旬
- 温暖地(四国・九州等): 6月初旬~11月初旬