野菜にとって、花は実をつけるためや成長するために欠かせないものです。
そんな花に被害をあたえるのが、アザミウマです。
特殊な口で、汁液を吸いながら組織を破壊してしまいます。
そんなアザミウマの被害ですが、そのまま対策をせず放置していると、蕾(つぼみ)のままで花が咲かなかったり、咲いた花が変形したり時期より早く咲いて実にならなくなります。
しかし、ある対策をおこなえば、アザミウマの被害にあわずに、初心者のあなたでも上手に美味しい野菜を作ることができますので、紹介していきますね。
そこで、アザミウマの野菜被害対策を
- 被害になりやすい野菜の種類
- 被害の特徴と様子
- 発生の時期と場所
- 8つの予防や対策方法とポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
アザミウマの野菜被害の特徴
アザミウマが発生しやすい野菜
【アザミウマが発生しやすい野菜の特徴】
ネギ科・・・アサツキ・ワケギ・タマネギ・ニラ・ネギ・ラッキョウ
キジカクシ科・・・アスパラガス
キク科・・・シュンギク
ウリ科・・・スイカ
アザミウマは、体調1~2mmの小さな虫です。
アザミウマの被害の特徴と様子
アザミウマの被害の特徴は、花が咲かなくなったり葉がスカスカになってしまうことです。
アザミウマは、植物の表面に口を押し当てて針のような器官で穴をあけます。
さらに、別の針をそこに差し込み唾液を流し込み、植物の組織をこわしながら汁を吸います。
このため、被害にあった花は徐々に変色していって正常に咲かなかったり、早く咲いて終わってしまいます。
蕾(つぼみ)の時に、被害にあってしまうと咲かずに蕾のままで終わってしまいます。
アザミウマが発生する時期や場所
アザミウマの被害は、4月から10月ごろまでつづきます。
特に高温で乾燥している暑い時期に活発な繁殖をおこないます。
このため、梅雨があけてから8月にかけてが一番被害が多くなります。
発生する原因としては、次の3つがあげられます。
- 周りに雑草がおおい。
- 天敵となる虫が少ない。
- チッ素肥料の多い場所。
アザミウマは、「卵→幼虫→蛹→成虫」を非常に短い間隔でおこないます。
そのため、見つけたら早めに駆除しなければ実がならなくなります。
アザミウマの8つの対策方法
アザミウマ被害を防ぐために8つの方法があります。
- 咲き終わった花はすぐに摘む。
- 周囲の雑草はこまめに刈る。
- シルバーマルチや反射テープを利用する。
- 防虫ネットを利用して寄せつけない。
- 粘着テープで駆除する。
- クリムソンクローバーを植える。
- 青い花を植える。
- 農薬で駆除
アザミウマは見つけ次第、つかまえましょう。
しかし、アザミウマは小さく見つけにくいです。
ここで紹介する8つの方法で、アザミウマから野菜を守りましょう!
対策1.咲き終わった花はすぐに摘みとってしまおう!
咲き終わって枯れた花は、アザミウマの好物です。
ここが発生源となってしまいますので、早めに摘みとって処分しましょう。
対策2.周囲の雑草はこまめに刈りましょう!
雑草がしげっている場所は、アザミウマの繁殖や越冬するのに適しています。
特に畑周辺の雑草は、刈らずにのこっている場合があります。
念入りに雑草を刈りましょう。
対策3.シルバーマルチや銀色の光反射テープで予防しよう!
アザミウマは、反射光が苦手です。
そのため、反射光がでやすいものを予防策として使用します。
シルバーマルチは、土づくりの畝(うね)づくりの時点で設置します。
苗が成長してきたら、光反射テープを野菜の周りに囲むようにはります。
対策4.防虫ネットでアザミウマの飛来を防ごう!
アザミウマは、飛んできて野菜に取りつきます。
防虫ネットをトンネル掛けして、アザミウマを野菜にちかづけない様にします。
種をまいた時や苗を植え付け時点で、すぐに設置しましょう。
このとき注意しなければいけないのが、ネットと地面にすき間をつくらないことです。
1番有効なのは、ネットの端を地面に埋めてしまうことです。
対策5.黄色や青い粘着テープを周りにはって駆除しよう!
アザミウマは、黄色や青色に強く引き寄せられる習性があります。
株の周りに、黄色や青色の粘着テープを設置しておけば野菜に近寄らなくなります。
対策6.クリムソンクローバーを植えて、野菜に近づけない!
アザミウマは、マメ科の緑肥作物であるクリムソンクローバーが好きです。
これを野菜の周りに植えておくと、アザミウマはそっちへ行きます。
対策7.青い花の植物を周りに植えておこう!
アザミウマは、花が大好きです。
さらに、青色に引き寄せられる習性がありますので青い花の植物であれば効果があがります。
対策8.農薬はベニカ水溶剤がおすすめ!
アザミウマの駆除には「ベニカ水溶剤」が有効です。
この農薬は、効果の持続期間がながいので害虫の防除薬として適しています。
そのほか、下記の農薬も有効です。
- オルトラン水和剤
- ベストガード粒剤
- モスピラン粒剤
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「アザミウマの野菜被害対策!予防や駆除方法・ベストな農薬も紹介」を紹介してきました。
せっかく時間をかけてつくってきた野菜が、アザミウマの被害にあうとガッカリします。
【アザミウマの特徴】
1~2mmの虫です。
飛ぶことができます。
【発生の時期】
4月から10月まで被害にあいます。
特に梅雨明けから8月にかけてが要注意です。
【被害にあう野菜】
おもに、花を咲かせる野菜が被害にあいます。
そのほか、葉も被害にあいます。
【被害の特徴】
対策をおこなわないと、花が咲かなくなります。
早く咲いてしまうこともあります。
【アザミウマ対策】
アザミウマ対策には、8つの方法があります。
- 咲き終わった花はすぐに摘む。
- 周囲の雑草はこまめに刈る。
- シルバーマルチや反射テープを利用する。
- 防虫ネットを利用して寄せつけない。
- 粘着テープで駆除する。
- クリムソンクローバーを植える。
- 青い花を植える。
- 農薬で駆除