中華料理の中でもポピュラーな青菜炒め。
鮮やかな緑でしっとりとした葉の部分と白い部分はサクサクとした歯ごたえがあり、食欲をそそります。
極寒期を除き一年中栽培することが可能で、畑だけでなくプランターなどでも作れます。
そんなチンゲン菜の栽培ですが、育苗の方法をまちがえたり防虫対策をおこたると成長がわるくなりますし、食べ応えのある葉になりません。
しかし、ある対策をおこなえば、立派な葉をつけれるようになり、初心者のあなたでも上手にチンゲン菜を作ることができますので紹介していきますね。
そこで、チンゲン菜の育て方と栽培のコツを
- チンゲン菜の栽培の特徴
- 育苗方法のコツ
- 防虫対策の注意点
- おすすめの品種
- 種まき~収穫までのポイント
にわけて、説明していきたいと思います。
年間で約40種類の野菜を作り、家庭菜園歴12年の知識と経験から、初心者のあなたでもわかりやすく説明していきますね^^
チンゲン菜の栽培の特徴とコツ
チンゲン菜の栽培の特徴
チンゲン菜の栽培の特徴とコツをつかめば、初心者でも簡単に作ることができますよ♪
栽培難易度:★☆☆☆☆
分類:アブラナ科
種まき時期:3月上旬~12月上旬
収穫時期:5月中旬~12月上旬
発芽適温:20~25℃
生育適温:20℃前後
好適土壌pH:5.5~6.5
連作障害:連作不可。1~2年あけましょう。
【栽培のコツ】ポットやセルトレイで育苗して長期収穫しよう!
チンゲン菜は、苗がちいさいころから虫があつまります。
この時期で、被害にあってしまうと成長がわるくなり立派な葉にそだちません。
長期間収穫できるように、ポットやセルトレイで元気な苗にそだててから畑に植え付けましょう。
チンゲン菜のおすすめの種まき時期は、3月上旬~12月上旬
栽培地によって、ことなります。
- 寒冷地(東北等) : 5月中旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 3月上旬~12月上旬
- 温暖地(四国・九州等): 3月上旬~12月上旬
チンゲン菜のおすすめの品種は、シャオパオ
シャオパオ
姿と食味はチンゲン菜とかわりませんが、ミニチンゲンサイです。
病気につよく、暑さ寒さにもつよい品種です。
夏の暑さや、病気につよく1株そのまま料理で使用できるのが特徴です。
青帝
発芽からグングンそだっていく品種です。
繊維分がすくなくて柔らかいので、油炒めや煮物などで幅広く使用できるのが特徴です。
チンゲンサイ
元祖チンゲン菜で、中華料理にぴったりの品種です。
良くそだち、栽培しやすいので家庭菜園には最適です。
チンゲン菜の育て方と栽培のポイント
手順1.土作りをしよう!水はけが悪ければ高畝にしましょう
チンゲン菜の栽培は、水はけがよい場所であれば畝(うね)をつくる必要はありません。
しかし、水はけが悪い場所では成長がわるくなりますので、高めに畝をつくります。
土づくりはチンゲン菜の栽培で重要なところです。
しっかりおこないましょう。
- 種まき2週間前に、苦土石灰を1㎡あたり150gまき、深さ30cmくらいまで土をよくたがやします。
- 種まき1週間前に、1㎡あたり堆肥2kgと化成肥料150gを入れ、土とよく混ぜます。
- 幅60~80cm、高さ5cmほどの畝をつくりポリマルチをしきます。
もし、水はけが悪い場所なら、高さ15cmで畝をつくりましょう。
・銀線入りマルチとは?
銀線入りマルチは、透明や黒のマルチに銀色の線が入っていて、アブラムシなどの防虫効果があります。
園芸店やインターネットでも販売されています。
手順2.ポットかセルトレイに種まきをしよう!
栽培のコツでも触れましたが、種まきはポットかセルトレイでおこないます。
- 3号(9cm)ポットに市販の種まき用の培養土を8分目までいれる。
- 種を4~5粒ずつまいて、薄めに土をかけます。
- 種が流れないように、水をあげます
セルトレイでも、同様に種まきができます。
・セルトレイとは?
仕切られた小さな形をしたポットが連結して並んでいる育苗用のパネルです。
園芸店やホームセンターで販売されています。
手順3.【間引き①】発芽がそろったら、2~3本間引く。
発芽がそろってきたら、生育のわるい2~3本を間引きます。
手順4.【間引き②】本葉が2~4枚で、1本立ちさせる。
本葉が2~4枚になったら、1番状態の良い苗を1本だけ残します。
・間引いたチンゲン菜は?
間引いたチンゲン菜は食べられます。
すてるのはモッタイナイのでいただきましょう。
手順5.畑に植え付ける。
いよいよ畑に苗を植えます。
春の植え付けと夏の植え付けでは、植え付けるタイミングと株間がことなります。
- 春の植え付けは、本葉が2枚くらいの苗を株間15cmくらいで植え付けます。
- 夏の植え付けは、本葉が3~4枚くらいの苗を株間20cmくらいで植え付けます。
植え付け手順は、ポリマルチの有無でことなります。
<ポリマルチなし>
株間は、春と夏でことなります。
- 株間15~20cm、列間も15~20cmで植え穴をあけます。
- 植え付け前に、植え穴の深さをみるためにポットのまま穴にいれて深さを確認します。
- このとき、根鉢の表面と畝の土がおなじ高さになるようにうえつけます。
- 植え終わったら、たっぷりと水をあげます。
- 防虫対策として、防虫ネットをトンネル掛けします
<ポリマルチあり>
株間は、春と夏でことなります。
- 株間15~20cm、列間も15~20cmでポリマルチに穴をあけます。この時、カッターで十字に切れ込みを入れるか、市販の穴あけ機を使用します。
- 植え付け前に、植え穴の深さをみるためにポットのまま穴にいれて深さを確認します。
- 根鉢を崩さないようにポットから苗を抜きとり、植え穴に植えます。
- このとき、根鉢の表面と畝の土がおなじ高さになるようにうえつけます。
- 植え終わったら、たっぷりと水をあげます。
- 防虫対策として、防虫ネットでトンネル掛けします
・マルチ穴あけ機とは?
マルチ穴あけ機は、刃先がギザギザしていて、マルチに押し当てると丸くマルチが破り取られてキレイな植え穴ができます。
スコップで穴をあけても良いですが、植え穴が狭いと日光を遮って発芽しなかったりすることがあるので、初心者の方はマルチ穴あけ機を使うのをおすすめします!
園芸店やホームセンターで販売されています。
手順6.水やりは自然の雨でOK
小松菜は、自然の雨で大丈夫です。
チンゲン菜は、乾燥につよい野菜ですので、土が乾いた時だけタップリと水をあげる程度にしましょう。
手順7.追肥は成長が悪いときだけあげよう
成長がわるいときには、最後の間引きのあとに追肥をします。
薄めた液体肥料を2週間に1回の間隔でほどこします。
チンゲン菜の収穫時期と収穫方法
チンゲン菜の収穫時期
栽培地によって、ことなります。
- 寒冷地(東北等) : 7月中旬~11月上旬
- 中間地(関東等) : 5月中旬~12月上旬
- 温暖地(四国・九州等): 5月中旬~12月上旬
摘みとりながら、長期収穫
草丈が10~15cmほどになったら、おおきくなったものから抜きとり収穫します。
間引きをかねて収穫すれば、長期の収穫ができます。
チンゲン菜は、寒さに弱い野菜です。
秋に植えたばあいは、寒さが厳しくなるまえに収穫してください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「チンゲン菜の育て方!ポットやセルトレイで育苗して長期収穫を目指そう」を紹介してきました。
苗の育て方と長期収穫のコツをしっかりとおこなえば、甘くて美味しいチンゲン菜が長期間栽培ができますよ。
【種まき時期】
栽培地によってかわります。
- 寒冷地(東北等) : 5月中旬~9月上旬
- 中間地(関東等) : 3月上旬~12月上旬
- 温暖地(四国・九州等): 3月上旬~12月上旬
【土作り】
基本的な土づくりをおこないます。
水はけのよい場所であれば、畝づくりは必要ありません。
逆に水はけの悪い場所では、畝を高くつくります。
【種まき】
ポットかセルトレイに種をまきます。
植え付けの時期まで、防虫対策をしながらそだてます。
【植え付け】
春と夏で、植え付ける苗の本葉の状態がことなります。
同様に、株と株の間隔も変わります。
【水やり】
自然の雨でOKです。
土が乾いたら、タップリあげる程度でOKです。
【間引き】
時期をおくらせずに、おこないましょう。
- 発芽がそろったら、2~3本間引く。
- 本葉が2~4枚になったら、1本立ちさせる。
【追肥】
成長がわるいばあいには、追肥が必要です。
薄めた液体肥料を2週間に1回水やりをかねておこないます。
【長期収穫】
草丈が10~15cmくらいになったら、間引きながら収穫する。
【収穫時期】
栽培地によって、ことなります。
- 寒冷地(東北等) : 7月中旬~11月上旬
- 中間地(関東等) : 5月中旬~12月上旬
- 温暖地(四国・九州等): 5月中旬~12月上旬